耳鳴り — 耳の中で鳴る音を理解する
耳鳴りはどれくらい多く、なぜ起こるのでしょうか。すぐに受診すべきケースと、トーンジェネレーターで耳鳴りの周波数を探すときの注意点をまとめました。
作成日 2026-09-26
耳鳴りとは
耳鳴りは、外で音がしていないのに、耳や頭の中で「キーン」「ジー」「シャー」といった音が聞こえる症状です。ひとつの病気というより、さまざまな原因から現れうる症状に近いものです。
どれくらい多いのか
2022年に JAMA Neurology に掲載されたメタ分析(Jarach ほか)は、成人の耳鳴りの有病率を約14.4%、重度の耳鳴りを約2.3%と推定しました。世界で7億4千万人以上の成人が耳鳴りを経験している計算になります。
よくある原因
- 騒音への曝露と加齢性難聴 — 聴力の低下とともに現れることが多くあります。
- 耳あかや中耳炎など、外耳・中耳の問題
- 一部の薬(耳に毒性のある薬)、顎関節の問題、ストレスや睡眠不足
すぐに受診が必要な場合
- 片方の耳が急に聞こえにくくなったとき — 突発性難聴は早く治療するほどよいため、緊急として扱われます。
- 耳鳴りが片側だけで続く、または脈に合わせて打つような音(拍動性耳鳴)のとき
- めまい、耳の痛みや耳だれ、顔のまひなどの症状を伴うとき
トーンジェネレーターで耳鳴りの周波数を探す
耳鳴りに近い音の高さを知っておくと、受診のときに説明しやすくなることがあります。探すときは次のようにしてみてください。
- 小さな音量のサイン波から始めます。
- ÷2・×2ボタンでまずオクターブを合わせ、スライダーと±10・±1ボタンで絞り込みます。
- 1オクターブ違う音を同じ音と勘違いしやすい(オクターブの混同)ので、見つけた値の半分と2倍も聴き比べます。
- 耳鳴りが片耳なら、「耳」を反対側にして比べると判断しやすくなります。
特定の周波数を大きな音で長時間鳴らす「自己治療」は根拠が乏しく、耳に負担がかかることもあります。音響療法は専門家と相談しながら進めてください。
日常生活でできること
- 静かな夜は、控えめな背景音を流して耳鳴りとのコントラストを減らします。
- 大きな音を避け、うるさい場所では耳を守ります。
- 睡眠とストレスを管理します。個人差が大きいので、悪化するきっかけを自分で記録しておくとよいでしょう。
このサイトは耳鳴りの診断や治療を行いません。
出典
- Jarach CM ほか(2022), Global Prevalence and Incidence of Tinnitus, JAMA Neurology 79(9) — DOI
- NIDCD, Tinnitus — nidcd.nih.gov